日本のREIT(リート)であるJ-REITは、6ヶ月ごとに支払われる分配金を目当てに投資する
金融商品といってもよいくらいREITの分配金は高い水準にあります。
とくに、ここ最近、サブプライム問題の影響を受けて基準価額が大幅に下落したことにより、
分配金利回りは、長期国債利回りとは比較にならないほど高い水準にあります。
株式投資のように売買益を狙って取引を行う商品ではないので、これまでは、価格の変動
は比較的緩やかに推移しておりましたが、最近は乱高下する場面も見られます。
また、REITは購入元本割れリスクはありますので、誰もが、できるだけ安値で仕込みたい
と思うわけですが、過去には各銘柄に共通する仕込み期間というものがありました。
勿論、世界経済が回復に向かい、金融市場が再び安定化すれば、再び上述したREIT株を
仕入れるのが比較的容易となる局面が訪れる可能性は十分にあると思います。
これまで、最も分かりやすいタイミングとしては分配金を受け取る権利がある権利付最終日
のあとでした。J-REITは、分配金を受け取ることだけを目的に投資する方が多いです。
こういった投資家の買いによって、権利付最終日(決算期末の最終営業日の4営業日前)の
約1ヶ月前から徐々に株価が上がる傾向がございます。
しかし、残念ながら権利付最終日をすぎますと、買いニーズは必然的に薄れます。価格は
下がり、この値下がりを「分配落ち」といいます。こうしたことから、この分配落ちが、仕込み
のタイミングとして適しているとされております。
しかし、逆に分配金を手にしたからといってすぐに売却すると、分配落ちで売却損が発生し、
相殺されてしまう可能性がありますので、この点に関しては注意が必要です。
そして、公募増資で購入するのも安く仕込むチャンスです。REITが収益を増やすためには
内部成長と外部成長があります。そして、内部成長は空室率の改善、賃料の上昇など、
保有物件の採算向上によるものなのです。
一方で外部成長とは、物件を新たに取得(購入)することで収益源を増やしていくのが戦略
です。REITが中長期に渡って成長していくためには外部成長が不可欠なのですが、その
ために必要な資金は増資でまかなうことが、これまでのところ多く見受けられます。
ただ増資をすれば、投資口数が増えるため、同様の割合で収益も増えなければ1口あたり
の分配金が減ります。そして、分配金の減少に関しては、そのJ-REITの価格下落につなが
りますので、裏を返せば増資は絶好の買い場になるのです。
『タグ』
REIT リート 不動産ファンド 不動産投資信託 分配金
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