J-REITは投資口が証券取引所で取引される上場有価証券です。また、
株式投資と同じで市場で売買されることが大きな特徴とされています。
一時J-REIT全体の時価総額は、東証一部の不動産業と比較しても
それ相応の規模に成長していたのですが今では低迷しています。
銘柄によっては時価総額が小さい物も当然あるので、一部の投資家に
とっては十分な流通性が保たれていない場合もございます。
実際に機関投資家が一回に購入する大口の注文が市場を大きく揺る
がす要因になります関係で大きく執行コストがかかる場合もあります
ので、運用者は売買についてのノウハウもある程度必要とされます。
J-REITの配当利回りは、2001年の低迷期を抜けた後、一時5%前後
つけたときもありましたが、2008年以降は再び5%台を目指してます。
今現在の配当利回りは、JGB(日本国債)とのイールギャップが約2%
程度保たれていることを考えますとかなり割安な状態にあると思います。
不動産の価値に鑑定評価が追いついていないことから「不動産の価値
を過大評価しているのか」判断に必要な評価がはっきりと定まっていな
いのが現状です。なので個人投資家にはより難しいのです。
そして、J-REITが誕生した当時はミドルリスク・ミドルリターンの高配当
商品とうたわれていたので、極端なまでに個人投資家の間で配当利回
りに注目が偏りすぎる傾向にありました。
一時期、東証のREIT指数が高値を更新し続けた時期には、配当利回
りが3%を下回るような投資口の価格がついた銘柄もございました。
その後調整局面を見ると、主要な投資家であった地方銀行等の金融
機関の投資意欲が後退しているという変化が見受けられました。
また、東証REIT指数を『配当込』と『配当無』で比較すると、配当利回
りで買われる傾向にもかかわらず、配当が投資パファーマンスに与え
るインパクトがそれほど大きくないことが見てとれます。
こういった点からもJ-REITは不動産と有価証券が融合した独自の特性
をもつ投資商品といえると思います。
また、投資口は株式に近い特性を持っていますので、トータルリターン
やPER(株価収益率)のような指標として、FFO倍率を用いることにより
投資する価値があるかないか判断を下しやすくなります。
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